感情の供養 2

刺激(出来事)が感情を生むカラクリ

20150531先日、近所の交差点を通りかかったら信号が消えていました。
傍の電柱は真っ二つ。そして原型をなくした乗用車が横転し、人と車に囲まれています。

救急車と消防車のサイレンが近づいてきました。
「事故かぁ、乗ってた人は大丈夫かなぁ…?」
車の中には人影はなく、もう助け出されたのかもしれません。
すぐに救急車とすれ違いました。

「うん、きっと大丈夫」今の車は衝撃を逃がすためにすぐに潰れるというし、電柱も案外簡単に折れるようにできているらしい…。
そんなことを考えながら、まもなく目的地に到着しました。
これからお客さんと打ち合わせの予定です。

資料をもう一度確認して、いざ車を降りようと思ったのですが、なんだか気持ちがザワザワして落ち着きません。
人と話をしたい気分になれないんです。

「なんだろう?」と、シートに座りなおして目をつぶってみました。
体をスキャンしてみます。呼吸が浅くて、体に力が入っているみたい。

ふと、さっきの事故車が眼に浮かびました。
中の人は、その人の家族は、もしも自分が当事者だったら…?

そうしたら、「ああ、怖かった…!」という言葉が口を突いて出てきました。
ああ、私怖かったんだ、とその時に気づいたわけです。
自覚すると、じわっと涙も出てきました。

「うわ~、怖かった~」「怖いよ~」「うん、びっくりした」「そうだよね、怖かったねぇ…」と、
怖い気持ちから離れないよう、感じ続けました。

そしてたぶん3~4分で体の緊張が解け、ふうっと息が吐けました。昇華完了です。

感情の昇華~生まれた感情を優しくホールドすること

私達は生きているかぎり、瞬間瞬間に様々な刺激に晒されることになります。
刺激を受けると、感情が湧き上がります。
池に石を投げたら、波紋ができるのとおんなじです。

その感情に、良いとか悪いとかのジャッジをしないで、ただ寄り添ってあげることです。
事故を目撃したことで、私の心も実は傷ついていたのです。
その、受けたショックのエネルギーを、感情という形で開放してあげることで、心はまた落ち着きを取り戻すことができるのです。

小さな子供が転んでしまったら、「わーん」と泣いてお母さんのもとに戻ってきます。
そして「ああ、よしよし」って受け止めてもらうと、痛みも、ショックも和らいでいくじゃないですか。
それとおんなじなんです。

感情を感じ切ることの大切さを日頃クライアントさんたちに話している私ですが、この時もやっぱりそれを実感しました。
感情は感じてあげると役割を果たして成仏するのです。

参考記事:感情の供養

このプロセスは、はじめは難しいけれど、慣れれば本当に簡単に出来るようになります。

まず自分の気持ちに気づくこと。次にじっ…とそこにとどまって感じる。
その感情がふっと消えるまで感じつづけます。
大抵それは5分くらいで終わります。
相当激しい感情でも「20分」というのが心理の定説です。

どんな悪感情も否定しないで感じてあげること。
「そうだよね、わかるよ」と受け止めてあげるだけでいいんです。
一人でできないときは、カウンセラーのサポートがあると一番安心。
友達でもいいけど、その時の感情にジャッジやアドバイスをしないで、ただ一緒にいてくれる人であることが重要です。

そして、最終的には、自分がそういう人になりましょう。
自分がどんな気持ちを感じていても、「そうだよね、わかるよ」って言ってあげる人。
道徳とか一般論とかで非難しちゃダメですよ。
感情に罪はないんだから。

そうして、感情の供養を終えた私は、晴れ晴れと打ち合わせに臨んだのでした。
事故に遭われた方の早い回復をお祈りいたします。