夫の束縛〜パートナーはなぜあなたを束縛するのか?

o-matic

パートナーがあなたを束縛する理由

「夫(彼氏)の束縛がきついんです…」「妻(彼女)に支配されています…」というご相談は、とても多いものです。

あるクライアントさんは久々に友人とお出かけして、予定より帰りが遅くなってしまいました。そして家に帰ると、夫がキレて暴言を吐き、ものに八つ当たりをしたりで手がつけられなかった、と。

実は、こういう旦那さんはとにかく怖がりなのですが、奥様にとってはポカーン?な話です。「ええっ怖がり?あの人が?」と言われます。プライドが高くて、何かと言えばすぐ怒鳴るあの夫が「怖がり」だなんて、ピンと来ないですよね。

「じゃあ、彼はいったい何を恐れているのですか?」はい。彼らが恐れているのは、あなたが自分の目の届かないところで、自分よりずっとステキな異性に出会って、自分を見捨てて行ってしまうのではないか?…ということなのです。というよりも、「いつか必ずその日が来てしまうに違いない!」くらいに思っています。

そう思うのは、「自分は人に愛される」という自信がないからです。過去、親子関係で「見捨てられた」と感じてしまった時の傷つきが、「どうせ自分なんか愛されるはずがない。いつか見捨てられるに決まってる」と、彼に思わせるのです。だから、「あなたの帰りが遅くなった」という単なる出来事までもが、見捨てられる前兆のように思われるのです。

人間、『見捨てられること』ほど恐ろしいことはありません。それは死を意味すると言っても過言ではないでしょう。しかし、その恐れを感じているのは潜在意識でのこと。顕在意識では無自覚です。それを自覚することは彼らにとってあまりに恐ろしすぎるため、無意識に抑圧されてしまいす。そして自覚できるのは、イライラ不快感のみ・・・。

そしてあなたが帰宅した瞬間に、それはものすごい怒りになって吹き出します。本当は、あなたが帰ってきて心底ホッとしたのです。小さな子供が、長時間のお留守番のあと、拗ねてお母さんを無視したり、怒って叩いたりするのとおんなじなのです。

「もう二度と、お母さんは帰ってきてくれないんじゃないか?」
「自分が悪い子だから、嫌われてしまったんじゃないか?」

「俺といるよりも、友達と過ごす方が楽しいに決まってる」
「自分なんかより他の人の方が彼女を幸せにできるんだろう…」

『自分には価値がない』そんなセルフイメージが、ついに証明されるときが来たかのように感じます。あなたを待っていた長い時間、彼らはそんな恐怖と共に過ごしていたのです。恐かった、悲しかった、寂しかった…そんな感情に押しつぶされそうになっていたんです。そしてホッとして緊張がゆるみ、それらの感情エネルギーを怒りとして放出しているのです。

関係にコミットする

でもね、毎回それではお互い辛いですから、先にあなたが学びましょうよ。いたずらに彼を怖がらせない方法を。まずは出かける時に、「どこで・誰と・何を・何時まで」と、きっちりと伝えてあげることと、「私は必ず帰って来る」と約束することです。「あなたを見捨てたりしない」という、意思表示です。だって見捨てるつもり、ないんでしょう?

彼もそれがきちんと分かっていれば、その時間までは恐い思いをしないで待てますから。「それじゃあ、服従するってことですか?」「余計に束縛がキツくなるんじゃないですか?」と、不安を感じるかもしれませんが、大丈夫です。

まずは十分に安心してもらいましょう。しばらくの間です。それは彼のためだけではなく、あなた自身のためにも、です。無駄に八つ当たりされたり、ケンカしたりして傷つくことはありません。

file000111584763こういった関係に陥っている場合、女性の方も「言えばイヤな顔をされるから」と、誰とどこへ行く、ということを隠してしまうことが多くなります。その「隠す」という行動が、あなたに後ろめたさを感じさせます。

その後ろめたさが、彼の『どうせ自分なんて…フィルター』を通すと、

「俺の知らないところで、誰かに会っている」
「俺を裏切ろうとしているに違いない…」

と、見えてしまうのです。

結果、不安をあおり、罰ゲームの風船のように妄想が膨らんでしまうのです。つまり、あなたの言動が、風船に空気を入れているかもしれない、ってことです。

「友達と会っただけでしょ?なんで疑われなきゃなんないの?」と、何度叫んでも彼には届かなくって、あなただってとっても辛かったでしょう? ありもしない浮気を妄想されて、お互いが傷つくのは不毛です。だからまず一ヶ月、これを実践してみてください。

「私はあなたのもとへ帰って来る」ということを、彼がだんだん信じられるようになってくると、関係に変化が起こります。でも、本当のチャレンジは、「私はあなたのもとへ帰って来る」ということを、あなたがコミットし続けることなのです。あなたもまた、怖がっていたのです。「私はあなたのもとへ帰って来る」と、宣言することを。パートナーは合わせ鏡ですからね。

「ノー」が言える関係を目指す

file0002124174324-1
「私はあなたのもとへ帰って来る」と、あなたがパートナーにコミットし続けることで、彼もだんだんとそれを信じられるようになってきます。そうして関係が落ち着いてきたら、基本的な信頼は構築できてきています。そこからはまた次のチャレンジです。そう、「ノー」が言える関係を目指します。

これまで私たちは、ある神話を信じてきました。相手に『ノー』と言うことは、『愛していない』ということだ・・・と。

『ノー』=『愛していない』
『イエス』=『愛している』

さて、これは本当に本当なのでしょうか?

エクササイズをしてみましょう。
「あなたを愛していても、○○はできない」この文章の、○○の部分にいろいろと当てはめてみるのです。

例:「あなたを愛していても、あなたと同じくピータンを好きになることはできない」このように。

・いつでも10分以内にメール返信すること
・仕事以外の時間は必ず一緒に過ごすこと
・男友達(女友達)との関係を絶つこと
・あなたのプリンをまちがって食べないこと
・記念日を決して忘れないこと

これらに「愛しているならできるはず!」なんて、乱暴すぎます。

「あなたを愛していても、○○はできない(こともある)」というのが、ありのままの現実です。そして、あなたはパートナーを愛しています。忘れても、間違っても、それと『愛情の有無』は関係のない話です。それでいいんですよ。

ところが「それでいい」と思えていない私たち(神話を信じている私たち)は、パートナーに「ノー」を言う時、なんだか悪いことをしているように感じます。(罪悪感、ですね)その『後ろめたさ』が、相手に伝わり、相手に被害者意識を感じさせる・・・、という悪循環が起こります。

まずはあなたが、相手への愛情にコミットすることが大切。たとえ相手があなたの愛情を疑っても、あなたは自分の愛情を疑わない、と決めるのです。腹を据える、という感じです。

愛を持って「それは私にはできない」と言う。そして、「あなたがどう受け取ろうとかまわない」「でも、私はあなたを愛している」そのあなたの真実を譲らないでください。とは言え、相手にそれを信じさせよう、理解させよう、としないこと。それは相手の領域ですし、それをやったら『束縛』になります☆ あなたは自分の思うように感じてはならない、なんて、不自由でしょう? そこに踏み込んだら『コントロール』です。

「ノーと言うのは、私を愛していないからだ」という自分の神話を認めさせようとする相手と、同じことをしている、って気付きましょう。相手が信じようと信じまいと、自分が自分の愛情を信じていればOKです。